「刻印がこの位置じゃないと調子が出ない」

すべての金管奏者は一度は聞いたことがあるセリフだと思います。

これはなぜなのかずっと考えていました。

そして１つの仮説に辿り着きました。

「マウスピースは小さな凹凸があり、奏者のアンブシュアや息の向きで最も鳴るポイントが異なるのでは」

すぐに試作品をいくつか作りました。

最悪。回す。最悪。回す。

その時どこからともなく今まで体験した中で最も素晴らしい音色が響きました。

奏者ひとりひとりがそれぞれの異なるスイートスポットを持っていることが証明されたのです。

私たちはいじくり回すのが好きですがそれが日の目を見ることはありません。

しかし今回は本当に素晴らしいものをリリースすることができました。

マウスピースをレシーバーにさして回すのを時計に見立てて「Clocker」と名づけます。

One Clocker

Lube Master Oneと全く同じスペックですが穴が空いています。

Three Clocker

Lube Master Threeと全く同じスペックですが穴が空いています。

Scream Clocker

Leadとは全く異なります。

Leadよりも内径が小さくさらに浅いカップ。より多くのハイノートプレイヤーにフィットできるように設計しました。

もちろん穴が空いています。

僕の愛用しているLube Master に穴の開いたマウスピースのCLOCKERシリーズが新しく出たので試させていただきました。

いつも使用しているLube Master ONEはキメの細かい音色で遠くまでよく通る音が出てとても気に入っています！

新しいCLOCKERシリーズを吹いた時、響きがさらに増えた感じと、少し柔らかくなる感じがします。

また、マウスピースを回転させて色々と試してみましたが、僕のお気に入りは穴を下横にして吹いた感じが好みです。

ー児玉 隼人